人工関節や骨接合材料を扱う日本エム・ディ・エム。元々はジョンソン&ジョンソン等の輸入製品を扱う卸売業でしたが、現在は自社工場を有するなど精密機器業に業態変更しています。
米国自社工場製品が多く、円安は利益へはマイナス要因となります。想定為替レートは1ドル/108円。
配当政策(5期連続増配)
連続増配を続けるものの1円刻み。配当性向は10%台に抑えており成長投資に振り分けているようです。
(2015年は赤字決算。便宜上配当性向100%としています。)
主要株主(日本特殊陶業)
大株主は伊藤忠商事から点火プラグ世界最大手の日本特殊陶業に変わっています。日本エム・ディ・エムのもつ米国事業販路の活用を狙っているとのこと。
創業者の渡邉姓が株主に名を連ねていますが、役員にはおりませんので残念ながらオーナー企業ではなくなってしまったようです。
業績(8.1%増収、9.1%増益)
着実に売上成長し、時価総額は5年で約2.7倍に。
2020.3月期は4Qにコロナの影響を大きく受けましたが、高い営業利益率を維持して右肩あがりの成長をしています。
2021.3月期は前期はコロナの影響で低調、後期に急回復との予想を出しています。
コロナウイルスの影響で人工関節を利用する手術が延期されているとのこと。
セグメントは日本と米国の二つ。
規模はそこまで大きくないものの、米国で毎年伸び続けているのはポジティブに感じます。オーストラリアにも販社を作ったので今後の利益貢献に期待です。
(同社IRサイトより)
指標
自己資本比率やお金の流れは問題なさそうですが、負債は現金を上回る額。
ポジトーク(ノーポジ・AAランク)
利回りは低いですが、配当性向が12%と抑えられているのも要因です。
有利子負債が多いことや医療訴訟のリスクがあるものの、以下理由で長期保有をしたいと感じました。
・社会的意義のある医療機器事業(必要とする高齢者・肥満の人も増える見込み)
・米国での成長、他エリアへ販売拡大余地
・連続増配中、増配余地大
・業態変更をした柔軟性
ランク付けした監視リストは以下リンクから。