乳業2位。
おいしい牛乳、マウントレーニア、ビヒダスヨーグルト、ピノ、チーズ等の一般向け商材の他、ヘルスケア・介護食も。
配当政策(3期連続増配、配当性向20%)
連続増配は3期ですが、過去20年以上減配をおこなった形跡がありません。安定配当から連続増配に舵をきったところでしょうか。配当性向20%を掲げている保守的な企業は珍しいですね。増配余地あり。
主要株主(森永製菓・金融機関)
元々森永製菓の原料調達部門であったという経緯もあり、筆頭株主は森永製菓。2017,2019年とたびたび統合のニュースを見ますが、なかなかハードルが高いとのこと。
統合するとしたら乳業の株価があがるのでしょうか?海外ファンドは合併を要求しているようですね、
業績(1.4%減収、11.2%減益)
減収減益決算。売上は長年伸びていません。海外展開が進んでいないのが原因で、現状海外売上比率はわずか6%。
*2020.3月期時価総額は2019.12月株価にて計算
営業利益も改善傾向にあるとは言え3%台ですか。一般消費財は競争が激しいですね。
2020.3期の大幅増益は自社ビルを三井物産に譲渡することによる70億円の特別利益。
セグメント分けはほとんどが食品事業セグメントなのど紹介割愛します。
経営計画・振り返りをみると高コスト・低収益体質からの脱却の自己評価が〇となっています。確かに営業利益1.1%からは改善されていますが・・・。2029年までに7%との目標を立てています。
カルビーが営業利益率10% を達成していて、国内営業利益率15%を目標に掲げているのと比べると見劣りしてしまいます。
海外売上比率は15%以上が目標。粉ミルクで攻めるようですが、世界TOP10返り咲きが目標ということでなかなか厳しい市場ですね。
指標
財務はよろしくないですね。自己資本率は高いとは言えず、流動比率も100%割れが続いています。現金同等物が年々減少していることも、自社ビル売却に関係ありますでしょうか。
ポジトーク(ノーポジ・Dランク)
優待は絹ごし豆腐でしたが、2019.8月に変更があり絹ごし豆腐以外の自社製品コースというのが増えました。
あまり同社に豆腐のイメージはありませんが、森永乳業はアメリカで豆腐をヘルシーフードとして普及させた実績があります。Mr.TOFUといわれる雲田氏のエピソードは読む価値あり。
ちなみに日本には「中小企業分野調整法」という中小企業を守る謎の法律があり、大企業は豆腐を店舗販売することができません。。。
森永乳業が防腐剤無しで、常温で1年近くも保つこができる完全滅菌真空パックの豆腐を開発しましたが、これが販売されると、個人商店の豆腐屋さんが潰れるということで保護のため同法が適用されました。
同法に守られた業種は大手の競争に巻き込まれることなく、技術革新がされない傾向があるといわれています。
前置きが長くなりました。
増配余地はあるものの低い営業利益・成長性・安全性のためDランクとします。
ランク付けした監視リストは以下リンクから。